[読み物として面白い]
最近、鉄拳7という格闘ゲームにはまり毎日ちょっとずつ練習したりしています。ネット対戦するとボコボコにされますが、けっこう楽しく遊んでいます。そのため格闘ゲームで生活をしているという人の本に興味がでて読んでみました。
プロゲーマーの世界なんて全く知らなかったので興味深かったです。プロゲーマーの収入は大会での賞金とスポンサーからの支援でなりたっています。しかしそんなに世界中でゲーム大会があるとも知らなかったし賞金が250万円でスポーツカーもつくという大会があるとは驚きでした。
韓国ではプロゲーマーの社会的地位も高いらしく芸能人のように扱われているそうです。ゲームの世界が今そんな状況になっているとは子供の頃、ゲームに夢中になる生徒の将来が恐ろしいなどという教師がいたことを思い出し感慨深いものがあります。
あとはこの著者の自伝的内容となっています。東大を卒業して東大の大学院まで進んで夢中になれる仕事が見つからず心底夢中になれるゲームを職業に選択したとのことです。ゲームと勉強との両立やゲーマー同士の人間関係、ブロゲーマーになるかどうか決めるときの葛藤などドラマチックで面白いです。
[ゲームに勝つためにそこまで努力しているのが感動した]
この本を読んでいて一番面白かった部分はゲームの異常な練習量と熱意です。プロになったら毎日8時間練習しているというのはプロなんだから当たり前といえば当たり前ですがプロになる前からそれくらいの勢いで練習しています。
一つの技を習得するために一日中練習してたり、対戦相手の癖を研究したり、この技を相手に出されたらこの技で切り返すなどシュミレーションしたりということを何時間も繰り返しているのです。ゲームに勝つためにそこまでしているわけです。
毎日30分くらい練習している僕はどうりでボコボコにされるはずです。僕の対戦相手はプロゲーマーほど練習はしていないでしょうがそれでもキャラ対策やシュミレーションなどしているでしょう。僕にはそういうことをする発想がそもそもありませんでした。
ピアニストはピアノを弾くのが楽しくて何時間でも弾いていられるという話を聞いたことがあります。ちょうどそんな感じで何時間でもゲームを飽きずに練習したり研究できるのでしょう。
[情熱を持てるのも才能であり運ではあると感じた]
とにかく著者の異常なまでの熱中ぶりが面白くまた羨ましいと感じました。人間何かに夢中になっている時が一番幸せなのではないかと思うからです。しかし何かに夢中になれたり情熱を持てるのも才能や環境であり運ではないかという思いもあります。
何かにはまる瞬間というのは誰でもあると思います。何かをしていて楽しいという気持ちもやはり才能なんだと思います。それを経済的な成功に結び付けられるかどうかは環境や運なわけです。著者がものすごい情熱や才能を持っているのは、すばらしいと思いますが世の中けっきょく運だよなということも考えました。
[まとめ]
東大卒でプロゲーマーになった人生がまず面白いし著者の情熱や熱意に感じるところもありました。自分に才能や運がなかったとしても情熱や熱意を持って生きれたそれは幸福といえるのではないかとも思いました。何か情熱や熱意が持てるものを見つけたいなあという気持ちです。