自由を求めて

セミリタイアを目指す40代会社員の日々感じたことの記録をしていこうと思います。連絡先はkenkou146@gmail.comです。

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向日葵の咲かない夏の感想[ネタバレなし]

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[あらすじ]

主人公は小学生。同級生の死に遭遇します。死んだはずの友人が別の生き物に生まれ変わって主人公の前に現れて自分を殺した犯人を主人公に伝えます。妹と一緒に真犯人である証拠を集めようとういのが大まかなあらすじです。あらすじを聞くと少年探偵団ぽい雰囲気がありました。

 

最初の数ページに大人になったと思われる主人公の回想があります。その回想が暗くて悲しいのです。そのため憂鬱な気分を引きずったまま本を読むスピードが遅くなりました。半分ほど読んだところで物語が動き始めて一気に最後まで読んでしまったので小説としての魅力はあると思います。ただ終始心にまとわりつくような暗い気分で読んでいました。

 

[驚くことは間違いない]

この本を読んだきっかけは知人の勧めです。驚くことは間違いない小説と言われて読んでみることにしました。そして実際ものすごく驚きました。僕はそれほど注意して読んでいたわけではないですが、仮にどれだけ注意して読んでも著者が巧妙にしかけたトリックに初見で気が付くのは不可能と思われました。

 

とにかくあっと驚きたいという人にはお勧めです。賛否両論あるようですが僕自身はトリックは公平でフェアだと感じました。物語はものすごくシンプルなのですが、それでここまで読者を驚かせるのだから著者はやはりすばらしい才能を持っているのでしょう。

 

[感心はしたが他人には勧めない]

非常に驚きそして感心しましたが他人に勧めるかというと勧めないと思います。理由は読んでいる間ずっと暗い気分になったことと後味が悪いからです。ものすごい作品であることは疑いがないですが、この作品に出会えて良かったと手放しで賞賛できない不思議な小説です。

 

僕が読んだのは知人が勧めたからですが、その知人はなぜ勧めたのでしょうか?読んで僕がどんな反応をするか見たかったからでしょうか?僕自身は他人に進めようとは思わないので知人がなぜ勧めたか興味が湧いてきました。とりあえず今度会った時に感想を伝えようと思っていますが、読んで不思議な感覚を味わうことができたのは確かなのでお礼を言おうと思います。

 

[まとめ]

とにかく驚きたいという人は読んでみるといいかもしれません。読者を驚かすことにすべてのエネルギーが注がれている作品といっていいです。普通は読む前に必ず驚く、などと言われると驚かなくなるものです。でも僕の場合はそれでもなお驚いてしまいました。

 

後はこの本の中に漂う不思議な雰囲気を楽しめるかどうかで評価が分かれると思います。ものすごい作品であることは間違いないので興味のある人は読んでみてください。

 

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

 

 

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